風信子のポエム

詩あわせで、しあわせな毎日を

葉脈



葉脈の

一本の

数ミリの線さえ

見逃しはしない


葉脈の

繊細な

途切れるような

幸せも

途絶えるような

悲しみも


枯れ落ちて

また芽ぶき

花が咲く


春に

誰かを

思い


春の

そばに

だれかが

いる気配を

感じる


彼岸の入りに

沈丁花の

薄い匂い


思い出す

思い出す


葉脈の

細い線は

裏側にいて


光と闇の

混ざりあう

人生の


足踏みを

そっと

支えてくれる


葉脈は

光の春を

写して


風に舞う