風信子のポエム

詩あわせで、しあわせな毎日を

雪の道


私は

誰もいない

雪の道を

ひとりで

歩いている


私は

雪の道を

悲壮感のなかで

歩いている


私の悲しみは

雪だけが

知っているのかも

しれない


私は

なんの目的も

見いだせ

ないまま

雪の道を

彷徨っている


雪の道は

終わりの

ないまま

続いている


風で

粉雪が舞い

私の袖口も

私の肩も

真っ白く

なっていたが

私はその雪を

振り払う

気力すら

失っていた


私は雪の道を

傘をさして

うつむきながら

歩いている


誰かが

歩いた

その雪の

足跡が

唯一の

私の救いだ


私は雪の

細い道を

とぼとぼと

歩いている


椿の花が

薄い雪の

隙間から

姿を見せている


雪の結晶が

赤い花を

つつみ

その光景は

希望と

ひかりで

満ち溢れていた


私は

雪の道を

歩いていた


なにかの

ひかりを

みつけるために


私は

雪の道を

歩いている